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「愛犬とごちそう」


第87回アカデミー賞の短編アニメーション賞は「愛犬とごちそう」がとったらしい。
この「愛犬とごちそう」は長編アニメーション賞受賞の「ベイマックス」と同時上映されている6分ほどの短編アニメなのですが、僕は映画館ではまだ観ていない。
しかし、少し前にネットでメイキングを見てトリハダが立ったのを覚えている。
複雑なCGではないのですが、あの表現力は素晴らし過ぎる!
僕は普段から「抽象は写実の先にある」とよく言うんです。
例えば絵なら素人だと写実画はとても難しそうで描けないけれど、抽象画なら描けそうだと思う人も少なくないと思います。これは抽象的な表現は写実的な表現の手前にあると見ているんだけど、実は抽象画というのは写実画から必要でないものを削ぎ落としたものが多い。なので、抽象画家は写実画を描いても恐ろしくうまい人が多いのだ。
また、いいプロダクトのデザインは「これ以上省くものがない」というところまで削ぎ落としたものがきれいとも言われるが、それもまたよく似ている。要するに一つ一つの要素を厳選して必要でないものを削ぎ落として必要な要素を強調する。足していくのではなくて引いていく考え方なわけで、何から引いていくかといえば絵の場合は写実から引いて抽象を生み出すので、「抽象は写実の先にある」と思う。
これをCGに置き換えれば、「CGアニメはフォトリアルCGの先にある」べきだと思うのですが、日本のCGアニメでそれを感じさせてくれる作品に出合ったことがない。CGの表現に説得力がない。ライティングにしても屋外シーンはほとんどがIBL (イメージベースライティング) なのでそれなりのリアリティーはあるけれど、室内などIBLが使えないシーンだと途端にクオリティが落ちてしまうように思う。いろいろご批判もあるでしょうが、日本の場合はライティングで魅せる技術が海外に比べて著しく低すぎると感じることが多い。
海外のCGアニメはどれもライティングがうまいと思うけど、特に「愛犬とごちそう」はシンプルなだけにその表現力が光ってたと思います。

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