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MODOとMAYAのマニピュレータ

MAYAを使い始めて1年半ぐらいになりますが、当初のMAYAのモデリングの印象は「あまり大したことできなさそう」でした。モデリングには定評のあるMODOをそこそこ使いこなせている自分の目には、MAYAはMODOよりかなり劣っているように映ったので、MODOでモデリングしてMAYAに渡すことから始めました。しかし仕事では変更や修正がつきものです。大きな変更はMODOにMODOッテ(戻って)作業すればいいですが、小さな変更でMODOにMODOル(戻る)のは非効率なので、小さな変更、修正はMAYAで行うように心がけました。
MODOはマニピュレータの位置、方向の制御にアクションセンターを使います。MODOがリリースされた当時はこれほどまでにマニピュレータを制御できるCGソフトはなく、アクションセンターは画期的な機能だと興奮したのを覚えています。
MAYAにも当然マニピュレータはありますが、アクションセンターのような洒落た名前の機能はなく一見「あまり大したことできなさそう」です。MAYAはマニピュレータの位置の制御にピボット編集を使います。ピボット編集はモデリングツールキットまたは移動、回転、スケールのツール設定から設定できますが、ショートカットのDキーでもピボット編集に入れます。またDキーの長押しで押している間だけピボット編集に入ることができるので、自分はDキーの長押しでピボット編集しています。ピボット編集中は任意のエレメントにピボットをセットすることができます。マニピュレータの方向はオブジェクト、ワールド、コンポーネントなどカスタム入れて8種類から選択できます。これも移動ではWキーを押した状態で、左クリックで移動のツール設定のほとんどが選択できます。
ここまでで、ショートカットを使ってアクションセンター同等のことが素早く設定することができます。さらにショートカットを使ってアクションセンターで難しいこともさらっとこなしてしまいます。別のエレメントをcontrol+クリックで、そのエレメントのローカル方向にセットすることもできます。また、別のエレメントをcontrol+shift+クリックすることでそのエレメントの方向へ向けることもできます。アクションセンターでも「自動」にしてアクションアクシスを2ハンドルにすればイレギュラーなケースもほぼ対応できますが、マニピュレータの制御は一度知ってしまえばMAYAのピボット編集の方が簡単多機能です。さらにピボット編集にスナップ機能と軸方向の固定を組み合わせて使えるので万能ではないかと思います。
MAYAにはメニューにはないショートカットで使える機能が沢山あります。不親切と言えば不親切かもしれませんがプロツールなのでそれでいいのだと思います。
冒頭でMAYAは「あまり大したことできなさそう」と書きましたが、今のMAYAの印象は「能ある鷹は爪を隠す」といったところでしょうか。
MAYAに関してはまだまだ初心者なので、間違って書いていることもあると思います。もし間違っていれば突っ込んでやってください。また、「こういう方法もあるよ」などのご意見大歓迎です。

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