はい、今日はお約束通りSLIKの6種類のライトについて書きます。
6種類と言ってもスヌートなどのパーツの変更や、リフレクターやライトボックスが拡大縮小できるので、ライトのバリエーションは無限と言ってもいいでしょう。
さて、基本となるリフレクターとレンズの付いたライトはこんな感じ。
これをライティングに使うと言うよりは、これをライティングしてみたいと思わせるような、きれいなライトですよ。
肝心のライトの光ですが、Photometric Lightを使ってIESで配光を出していますね。
Photometric Lightを使っている訳ですから、当然これは直接光です。
それで、直接光使用している主なライトを並べてみましが、すべてPhotometric Lightを使って同じIESデータを使用しているようです。簡単に言えば、ライトにディフューザーがないものは、直接光を使用しているようです。本来は、リフレクターがなくバルブだけのタイプやライトボックスなどは、明らかに配光が変わるはずなので、おかしいと言えばおかしいのですが、どうもSLIKの意図が正確な配光というところではないのが見えてきました。
通常のライティングの場合は、前回の予備知識で解説したように直接光と間接光を理解してライティングを行うのが基本です。しかし、SLIKの場合は間接光のライティングを前提としているようです。間接光のセッティングの中で、直接光もポイント的に使うという感じでしょうか。
間接光でライティングするだけなら、こんな大げさなライトセットを使うなくてもポリゴンにルミナンスを設定するだけで十分です。四角形でも八角形でも同じような柔らかい光が出るわけですしね。
しかし、間接光でライティングする場合は光沢や映り込みを表現するためにマテリアルに反射を必ず設定します。この光沢や映り込みが、ただのポリゴンでは美しくないわけですが、SLIKを使うとすばらしくきれいな表情を見せてくれます。そら、ここまで忠実にライト機材を作成していたら実際のスタジオで撮影した場合と同じ光沢や映り込みになりますよね。
そこがSLIKの重要なポイントなんです。
では、SLIKの異様なまでの映り込みのこだわりを少しお見せしましょう。
ディフューザーを付けたライトボックスとアンブレラを付けたライトですが、ライトボックスのディフューザーをよく見ると、縦横斜めに少しすじが入っているのがわかると思いますが、これは折りシワなんです。現実のディフューザーって薄いサテンみたいな布で、ひろげてライトボックスの周囲にマジックテープで取り付けるようになってるんだけど、普段は畳んであるので、ひろげるとたしかにこんなシワが入っています。
このシワって映り込み以外になんの意味もないわけなので、そこまで映り込みにこだわっているという証拠ですよね。また、アンブレラも正確にモデリングされているので映り込みもリアルで当たり前ってわけです。
また、こんなのもあります。
ライトの前にディスクを取り付けてフレアを表現することもできるんですよ。
以上、紹介したようにライトのバリエーションとは、実は映り込みのバリエーションだということです。
日頃、仕事では別の方法で映り込みのバリエーションを出していますが、SLIKがあるとずいぶん助かるような気がしますよ。今までの苦労はなんだったんだって感じ。
さて、ライトの解説はこれぐらいにして他におもしろい使い方もあるのでまた次回!
コメント
コメントを投稿