スキップしてメイン コンテンツに移動

V-Ray 3.0 for Maya プレビューイベント

昨日は、東京で行われたV-Ray 3.0 for Mayaプレビューイベントに行ってきました。
MAYA版V-Rayのイベントではありますが、今後リリースが予定されているV-Ray for MODOにも基本的に同じ機能が搭載されるので、その点においても非常に参考になりました。

V-Rayは他にV-Ray for C4Dも使用していますが、こちらはChaosGroupが直接開発しているのではなく、オーストリアのLAUBLabがChaosGroupとライセンス契約して開発しています。
このLAUBLabは、開発スピードが非常に遅く本家ChaosGroup製のV-Rayよりかなり遅れたバージョンになっているのが残念です。
ちなみに現在のV-Ray for C4Dのバージョンは1.9bですが、多分V-Ray 2.45コアなので一般的なV-Rayとしては2.0ぐらいだと思います。V-Ray for C4Dのバージョンが2.0になればV-Ray 3.0コアになるので以下の理由から遅れはかなり改善されると思います。

V-Rayは3.0から大きく変わってどのプラットフォームでも共通のエンジン(レンダーノード)になっています。
ですから、基本的にはfor Maya もfor 3ds Maxもfor MODOも同じ性能です。
ただしMaya、Max、MODOなどソフトウェアの性能や構造によって多少の機能差はあります。例えばMayaにあってMaxにない機能も多少ありますし、逆にMaxにあってMayaにない機能も多少あります。
共通のレンダーノードになったメリットは、私がV-Ray for MODOでレンダリングするときにV-Ray 3.0 for Mayaのレンダーノードも使えるわけです。

それでは、プレビューイベントで興味深かった内容を少し…。

『レンダリング速度』
まず基本的なレンダリングスピードですが、V-Ray 2.4 for Mayaよりかなり速くなっています。当然シーンに依存しますが、2倍から4倍ぐらい速くなっているのではないでしょうか。その他にも IntelのEmbree 2のサポート、Probabilistic Light SamplingやMax Ray Intensityなどレンダリングを高速化、最適化する機能が沢山あります。

『Progressive Rendering』
MODOのプレビューは、マウスカーソルのある位置を優先的に画像の精度を上げてくれますが、V-Rayはレンダリングでマウスカーソルのある位置を優先的レンダリンしてくれます。これは3.0新機能のプログレッシブ・レンダリングでも有効です。
早く確認したい部分を優先的にレンダリングすることもできますし、プログレッシブ・レンダリングの場合は、どうしてもノイズの残りやすい部分のサンプルを優先的に上がることもできると思います。

『Render Mask』
通常イメージの一部分をレンダリングする場合は部分レンダリングをしますが、Render Maskは、特定のマテリアルや特定のオブジェクト、または特定のオブジェクトの組み合わせをレンダリングすることができます。例えば変更したマテリアルの部分だけを簡単にレンダリングできるので大変便利な機能です。

『VRMat』
VRMatはV-Rayのマテリアル定義ファイルです。VRMatの書き出し、読み込みによってどのソフトでも同じV-Rayマテリアルが使用できます。(イメージマップも含みます。)
例えば、MODOのV-RayシーンをMayaへ持っていってもMODOで設定したV-RayマテリアルがMayaでもそのまま使えることを意味します。

その他にも新機能が沢山あります。
と、いうわけでV-Ray 3.0 for Maya プレビューイベントは感動的でした。

コメント

このブログの人気の投稿

MAYAのベベルの疑問解決!

エッジベベルはコーナーを切り落としたり、丸めたりとよく使う機能です。 MAYAの場合、ベベルを起動するとビュー内にウインドが表示されすぐに操作できるので大変便利です。このウインドはベベルだけではなく、押し出しやブリッジなど他の機能でも表示されます。 しかしほとんどの場合、ベベルは実寸で適用するのでMAYAの割合でサイズを設定するのは不便だなと感じていました。 ちなみにMODOは実寸のみ、CINEMA4Dは実寸がデフォルトで割合に変更も可能。 MAYAはCINEMA4Dとは逆で割合がデフォルトで実寸での適用も可能。 実寸での適用する場合は適用時にベベルオプションウインドで入力するか、アトリビュートエディタまたはチャンネルボックスレイヤエディタで割合から絶対(実寸)に変更しますが、ビュー内に表示されるウインドでは割合での入力しかできないので不便だなと思っていました。 しかし、ウインドの右上のボックスをクリックすれば表示させる内容などをカスタマイズができるんですね。 これ、今までは知りませんでしたわぁ〜。 設定値のコピペやウインドのサイズも変更可能ですやん。 こりゃ便利だぁ。 ちなみに、MAYAのベベルはなんでデフォルトが割合やねんと思っていましたが、割合でベベルというのも使い出すと色々便利だと思うようになった今日この頃です。 MODOは、こっち方向のベベルもできるようにして欲しいなぁ〜。

数値入力

地味な話ばかり続きますが、仕事する上で大切な部分でもありますので、もうしばらくお付き合いをよろしく! 例えばオブジェクトまたはエレメントを移動する場合に決まった数値分移動すること もあれば、移動してその移動距離を取得したいこともあります。 MODOやCINEMA4Dはマニピュレータを移動させると、マニピュレータの近くに移動した数値が表示されるので、どれだけ移動したかわかります。またMODOは移動のトランスフォームの項目でもわかります。MODOはほとんどのツールに数値が表示されるし、数値を制御できるので、大変便利だと思います。 MAYAはマニピュレータを移動すると移動した数値を表示する機能は基本的には多分ありません。しかしユニバーサルマニピュレータだけは移動量だけではなくオブジェクトのサイズも表示されます。また表示されている数値を変更するとその数値分移動、サイズ、回転します。マニピュレータのハンドルをクリックすると数値入力フィールドが出てきます。 すごく多機能で「大したことできそう」感が漂いますが、オブジェクトのバウンディングボックスに対しての操作だけなので大したことはできません。あまり使われていないからか、MAYA2015はシェルフにあったはずですが、MAYA2016ではメニューからしかアクセスできまん。 ではMAYAで移動した距離を取得する方法は?と一瞬考えましたがこれぐらいのことなら少し調べればmelで書けます。とにかくどこかに表示できればいいわけですしね。とは言ってもそんなことしている暇もないので、現状はスクリプトエディタに表示されるコマンドから移動距離を確認しています。 (はい、mel書かなくても表示できちゃいました。) さて、次に移動させる数値がわかっている場合はマニピュレータで移動するよりは即数値入力が一番手っ取り早いわけです。MODOはWキーで移動ツールを起動して数値を入力してspaceキーまたはQキーで移動ツールを解除という流れになりますが、以前からこれ結構面倒な手順だなと思っております。 MAYAは数値入力で移動するにはステータスラインにある入力ラインが手っ取り早いです。 ハイパーシェードのアイコンの横にありますが、多分デフォルトでは畳んでありますので、ひっそり感はマックスです!また、見た目もかなり「大したこと...

MODOとMAYAのスナップ

MODOのスナップ機能は、オプションで細かく設定ができ、通常のスナップ以外に「スナップと精密」には回転スナップやスケールを使ったスナップなど多彩なスナップ機能が搭載されている。非常に優秀なスナップ機能だと思います。 しかし、欠点をあげるなら複雑なポリゴンメッシュの場合にかなり待ち時間がながくなるし、動きが鈍くスナップさせることが難しくなる。また最悪の場合フリーズしてしまうこともある。 常々私がスナップに関して思うのは、何をどこにスナップさせるかは決まっているのだからスナップさせたいものを選択したらスナップさせるエレメントを指定するだけでいいのではないかと思う。移動させてスナップさせる仕組みは途中にあるものもスナップ対象として計算され動きが鈍くなったりスナップさせることが難しくなる。しかし、スナップをさせるものを選択してスナップさせたいエレメントを指定する方法は、移動する方向を決めておく必要がある。XYZすべての方向に移動してスナップしてほしい場合もあれば、例えばX軸方向に移動してスナップして欲しい場合もあるからだ。 MAYAのスナップはステータスラインにひっそりとある。基本的なスナップは左からグリッドスナップ、カーブスナップ、ポイントスナップの3つだけ。アイコンをクリックすればオンになる。その他の項目は使い方が違うので今回の省きます。 このスナップもまた一見「あまり大したことできなそう」に見えるがプロツールなのでこれでいいのだぁ!エッジスナップの項目はないが、「安心してください!」カーブスナップはエッジにもスナップします。 これらのスナップにはショートカットがある。グリッドスナップがX、カーブスナップがC、ポイントスナップがVです。ショートカットはキーを押すとオンになるのではなく、押している間だけオンになる。素晴らしいのはスナップさせるエレメントを中ボタンクリックするとそのエレメントにスナップします。選択したものをその位置まで移動してスナップさせる必要がありません。例えばAの頂点をBの頂点にX方向の位置を合わせたいのであれば、Aの頂点を選択してマニピュレータのX軸をクリック、次にBの頂点をVキーを押しながら中ボタンクリック、それだけです。Aの頂点とBの頂点がどんなにはなれていても瞬時にぶっ飛んできます。とてもスピーディで気持ちのいいスナップです。 ...