スキップしてメイン コンテンツに移動

SLIK:Studio Lighting and Illumination Kit

私のところでは、最近フォトリアルなプロダクトCGを制作する機会が増えています。
写真の代わりというよりは、写真として使えるレベルのものを要求されることが多いので、ライティングもかなりこったセッティングになります。
それで、その都度ライティングのセットを組むのも効率が悪いのでライティングのワークフローを考え直さねばと思っていたわけですが、先日LuxologyからSLIK:Studio Lighting and Illumination Kitなるものがリリースされたので、早速入手してみました。
大変おもしろく、またすばらしいキットなので、できれば数回に分けてレビューしてみたいと思います。
また、2月19日のセミナーでSLIKのデモをおこなうつもりなので興味のある方は是非ご参加ください。(2月19日のセミナーは、マテリアルがメインなのでSLIKはちょっとだけね。)
さて、フォトリアルなプロダクトCGになぜ複雑なライティングが必要なのかというと一番は映り込みの問題かな。簡単にいうと映り込みの表情の豊かさって重要なんです。
例えば、エリアライトでライティングした場合に映り込み用にエリアライトと同じ場所にルミナンスを設定したポリゴンを置くことはよくあると思いますが、これだけではイラスト臭くなってしまうので、いろいろと細工を施します。どういう細工かって言う説明は抜きにしてSLIKを使うと細工したようになるという便利なキットなわけです。
前置きはこれぐらいにして、
SLIKは主にプロダクトのスタジオ撮影をシュミレーションしてくれるツールと考えていいでしょう。
スタジオ撮影に必要なライトやステージが収録されています。また、スタジオのライティングを再現したHDRIも含まれています。
これらのアイテムは、プリセットのパレットから選択して使うこともできますが、SLIKをインストールすると水平ツールバーにボタンが追加されるので、ボタンをクリックして専用のパレットからアイテムを選択できるようになっています。
SLIKで特に注目する点は、豊富なライトのアクセサリーと言えるでしょう。
現実のライトにもいろんな種類がありますが、どんな種類のライトにも中には同じようなバルブが入っていてライトの種類っていうのは、アクセサリーの種類になるわけです。(ストロボの場合)そのアクセサリーの違いでいろんな照明効果を生み出すことができます。
SLIKには、リフレクターやアンブレラ、バンクは当然のこと、バンドア、スヌート、ハニカムまであります。普通の人にはなじみのない用語ですが、カメラマンの人なんて、驚いて腰をぬかすほどのマニアックさなんですよ。
また、ライトの調整はほとんどがチャンネルホールで調整できるという作り込み。
ちょっとやり過ぎ的な印象も否めないですが、まぁとにかくよくここまで本格的に再現できたもんだと関心します。
次はライトの種類によるライティング効果の違いなどを書いてみたいと思います。

コメント

  1. Hibi さん、こんばんは!

    プロのHibi さんの目からご覧になっても、かなりのもののようですね。フォトリアルな表現は、とても興味のある分野なので、SLIK には興味津々です。次のセミナー参加したいのですが、残念ながら予定が(涙

    次のレビューも期待しております(^^

    返信削除
  2. Iwaiさん、こんにちは。
    できれば、今日にもSLIKのことを更新するつもりです。
    まぁ、いいことばかり書いてもなんなんで、ちくりちくりと攻めてみたいと思います。

    セミナーの件ですが、さっきtwitterを見たらIwaiさんは毎週金曜日は東京出張って書いてありましたやん。
    セミナーは、基本的に第3金曜日なので当分無理ですよね。
    まぁ、春になると今の忙しさから解放されそなので、僕の方からお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いします。

    返信削除

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

MAYAのベベルの疑問解決!

エッジベベルはコーナーを切り落としたり、丸めたりとよく使う機能です。 MAYAの場合、ベベルを起動するとビュー内にウインドが表示されすぐに操作できるので大変便利です。このウインドはベベルだけではなく、押し出しやブリッジなど他の機能でも表示されます。 しかしほとんどの場合、ベベルは実寸で適用するのでMAYAの割合でサイズを設定するのは不便だなと感じていました。 ちなみにMODOは実寸のみ、CINEMA4Dは実寸がデフォルトで割合に変更も可能。 MAYAはCINEMA4Dとは逆で割合がデフォルトで実寸での適用も可能。 実寸での適用する場合は適用時にベベルオプションウインドで入力するか、アトリビュートエディタまたはチャンネルボックスレイヤエディタで割合から絶対(実寸)に変更しますが、ビュー内に表示されるウインドでは割合での入力しかできないので不便だなと思っていました。 しかし、ウインドの右上のボックスをクリックすれば表示させる内容などをカスタマイズができるんですね。 これ、今までは知りませんでしたわぁ〜。 設定値のコピペやウインドのサイズも変更可能ですやん。 こりゃ便利だぁ。 ちなみに、MAYAのベベルはなんでデフォルトが割合やねんと思っていましたが、割合でベベルというのも使い出すと色々便利だと思うようになった今日この頃です。 MODOは、こっち方向のベベルもできるようにして欲しいなぁ〜。

数値入力

地味な話ばかり続きますが、仕事する上で大切な部分でもありますので、もうしばらくお付き合いをよろしく! 例えばオブジェクトまたはエレメントを移動する場合に決まった数値分移動すること もあれば、移動してその移動距離を取得したいこともあります。 MODOやCINEMA4Dはマニピュレータを移動させると、マニピュレータの近くに移動した数値が表示されるので、どれだけ移動したかわかります。またMODOは移動のトランスフォームの項目でもわかります。MODOはほとんどのツールに数値が表示されるし、数値を制御できるので、大変便利だと思います。 MAYAはマニピュレータを移動すると移動した数値を表示する機能は基本的には多分ありません。しかしユニバーサルマニピュレータだけは移動量だけではなくオブジェクトのサイズも表示されます。また表示されている数値を変更するとその数値分移動、サイズ、回転します。マニピュレータのハンドルをクリックすると数値入力フィールドが出てきます。 すごく多機能で「大したことできそう」感が漂いますが、オブジェクトのバウンディングボックスに対しての操作だけなので大したことはできません。あまり使われていないからか、MAYA2015はシェルフにあったはずですが、MAYA2016ではメニューからしかアクセスできまん。 ではMAYAで移動した距離を取得する方法は?と一瞬考えましたがこれぐらいのことなら少し調べればmelで書けます。とにかくどこかに表示できればいいわけですしね。とは言ってもそんなことしている暇もないので、現状はスクリプトエディタに表示されるコマンドから移動距離を確認しています。 (はい、mel書かなくても表示できちゃいました。) さて、次に移動させる数値がわかっている場合はマニピュレータで移動するよりは即数値入力が一番手っ取り早いわけです。MODOはWキーで移動ツールを起動して数値を入力してspaceキーまたはQキーで移動ツールを解除という流れになりますが、以前からこれ結構面倒な手順だなと思っております。 MAYAは数値入力で移動するにはステータスラインにある入力ラインが手っ取り早いです。 ハイパーシェードのアイコンの横にありますが、多分デフォルトでは畳んでありますので、ひっそり感はマックスです!また、見た目もかなり「大したこと...

MODOとMAYAのスナップ

MODOのスナップ機能は、オプションで細かく設定ができ、通常のスナップ以外に「スナップと精密」には回転スナップやスケールを使ったスナップなど多彩なスナップ機能が搭載されている。非常に優秀なスナップ機能だと思います。 しかし、欠点をあげるなら複雑なポリゴンメッシュの場合にかなり待ち時間がながくなるし、動きが鈍くスナップさせることが難しくなる。また最悪の場合フリーズしてしまうこともある。 常々私がスナップに関して思うのは、何をどこにスナップさせるかは決まっているのだからスナップさせたいものを選択したらスナップさせるエレメントを指定するだけでいいのではないかと思う。移動させてスナップさせる仕組みは途中にあるものもスナップ対象として計算され動きが鈍くなったりスナップさせることが難しくなる。しかし、スナップをさせるものを選択してスナップさせたいエレメントを指定する方法は、移動する方向を決めておく必要がある。XYZすべての方向に移動してスナップしてほしい場合もあれば、例えばX軸方向に移動してスナップして欲しい場合もあるからだ。 MAYAのスナップはステータスラインにひっそりとある。基本的なスナップは左からグリッドスナップ、カーブスナップ、ポイントスナップの3つだけ。アイコンをクリックすればオンになる。その他の項目は使い方が違うので今回の省きます。 このスナップもまた一見「あまり大したことできなそう」に見えるがプロツールなのでこれでいいのだぁ!エッジスナップの項目はないが、「安心してください!」カーブスナップはエッジにもスナップします。 これらのスナップにはショートカットがある。グリッドスナップがX、カーブスナップがC、ポイントスナップがVです。ショートカットはキーを押すとオンになるのではなく、押している間だけオンになる。素晴らしいのはスナップさせるエレメントを中ボタンクリックするとそのエレメントにスナップします。選択したものをその位置まで移動してスナップさせる必要がありません。例えばAの頂点をBの頂点にX方向の位置を合わせたいのであれば、Aの頂点を選択してマニピュレータのX軸をクリック、次にBの頂点をVキーを押しながら中ボタンクリック、それだけです。Aの頂点とBの頂点がどんなにはなれていても瞬時にぶっ飛んできます。とてもスピーディで気持ちのいいスナップです。 ...